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1999春の旅(10)ディレゾール~リサファ~アレッポ [1999春シリア・ヨルダンの旅]

4/23(金)

 ディレゾールを朝出発し、北西方向へバスは走り、リサファの遺跡に到着。

★リサファの遺跡  リサファ(古名セルジオポリス)にはローマ帝国時代の6世紀に建設された聖セルジオ教会があり、巡礼地として栄えましたが、サザン朝ペルシアの侵攻により、街は壊滅。ビザンティンの聖堂の貴重な例として土漠の地に残っています。

↓聖セルジオ教会の身廊(良い写真がありませんので、Netから拝借しました。アプスは円形ですが、後陣外観は方形というプラン。記憶が薄れていますが、1999年当時はまだ下の写真のように整備されていない頃、もっと荒れた感じでした。

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↓うっすらと残るクロスの跡

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隊商都市として栄えたことがうかがえる6つの大きな貯水槽、モスクの跡など徒歩で見学。まだ体調が戻っていなくて、乾燥地帯のため持病の咳もでて・・・疲れました。

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 メソポタミアはシュメールとアッシリアに分けられます。前日訪れた古代都市国家マリはシューメール(ユーフラテスの下流、主に現在のイラク)の圏内ですが、二つの文化が交差しています。今日から巡るアッシリア(シリアの名前はここから)はシュメールより西側、時代ももっと降りた文明です。北シリアには3世紀からの初期キリスト教(ビザンティン)の教会堂もいくつか残っていますが、上記のリサファ以外は未訪問のままに終わりました。

↓アレッポへの途中、石油掘り井戸が見えました

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 アレッポに到着。2時ごろ、遅いランチを市内のAl Karamで。仔牛のライス詰めクリームソースなどいただきました。

★アレッポ  ダマスカスに次ぐシリアの大都市。古代から中世までメソポタミアと地中海を結ぶ交易の中継地として繁栄しました。旧市街には全長12Kに及ぶ長大なスークを擁し、12世紀に築かれた城壁に囲まれ、丘の上にはアレッポ城が聳えています。1986年に世界遺産に登録。

ランチの後はアレッポ考古学博物館へ。内部はカメラ禁止でした。そのためか、ほとんど記憶に残っていませんので、復習を兼ねて参考書の『シュメール』『アッシリア』人類の美術シリーズ(新潮社)からスキャンしました。

↓博物館入口(私の撮った写真は行方不明なのでNetから拝借)にはテル・ハラフ出土BC9世紀の巨像(コピー)がお出迎え。

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 この巨像が発掘されたテル・ハラフTel Halafはアレッポから北東に300Kほどに位置し、メソポタミア原史時代の一時期がこの都市の名前をとってハラフ期と呼ばれていました。その後2000年以上も見捨てられていたのですが、紀元前11世紀ごろ廃墟の上に新しい都市が再建され、カブル川に突き出たさほど広くもない丘(テル)に神殿や宮殿がひしめくように建てられ、奇異な彫刻群が集められていたのです。上記の巨像はカバラ宮殿の玄関を飾っていました。門に置かれていたアレッポに収蔵されている<人さそり>も訪れるものに恐怖を与えたに違いないです。ハラフの発掘にはドイツの考古学者オッペンハイマーが携わり、ベルリンに持ち帰ったコレクションはハラフ博物館に展示していたのですが、第二次大戦で建物ごと破壊され、バラバラになった破片は復元できたものはベルガモン博物館に収蔵されています。黒い玄武岩のボディに白目、その黒い眼が強烈な印象でしたので、出土したハラフに寄り道検索して長くなりました。

↓ハラフ出土の「聖霊と有翼円盤」腰羽目の浮彫(BC1000年頃)/アンドレ・パロ『アッシリア』よりスキャン

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↓「偶像」女神 BC3000年頃(左)と「生贄を捧げ持つ人」(部分)BC2000年頃 /両方ともアンドレ・パロ『シュメール』からスキャン。

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アレッポの博物館にはマリの青銅のライオン、神官や王の像、マリやエブラの粘土板、円筒印章、粉ひき、抱き合っている夫婦像など多数。

 さて、博物館からアレッポ城へ。

↓全景(絵葉書)

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中央門~貯水槽~小モスク~大モスク~見晴らしのテラス~新しい劇場~王宮跡のサウナ(イスラム風)~ミーティングホール~王の抜け道~中央門とガイドさんについて歩きました。

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↓近くにモスクのミナレットが見えて、古都アレッポの眺め。

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アレッポの宿はシャバ・シャームホテルで1泊。夕食はホテル最上階のパノラマレストランで。

↓ホテルの部屋

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