SSブログ

1996春の旅(7)フエ~ダナン [1996春ベトナム・カンボジアの旅]

3/12(火)フエ→ホイアン→ダナン

ダナン/バクダンホテル1泊

 ↓フエのホテルからフォン川の眺め。向こう岸の左緑のエリアが王宮、右にドン・バ市場が見えます。

フエ2.jpeg

 9:00にホテルを出発。バスでベトナム戦争時に基地の街だったダナンへ。途中白砂の中州の漁村ランコーに立ち寄り、ハイヴァン峠を越えて、そのままダナンを通過し、ホイアンの観光をしました。ハイヴァン峠を越えると、いままでの雨や曇りが嘘のように晴れ上がった天気に代わりました。この峠は南北に長いベトナムの分岐点で、気候も人の気質もガラリと変わると言われています。

 ホイアンはダナンの南東30K、16~17世紀には阮朝の交易地として栄えた港湾都市です。日本人町もつくられ最盛期には1,000人以上が住んでいたそうです。昼食を街のレストランでとった後は徒歩で街を散策。

↓来遠橋(日本橋)1593年建造の屋根つきの橋。橋の途中には小さな寺があり、この橋の両側に日本人と中国人が分かれて住んでいたと言われています。(絵葉書)

ホイアン1.jpeg

ホイアン2.jpeg.jpeg

↓ 橋から続くチャンフー通りの街並み。京都の町家に似た造りの間口が狭く奥に長い家も多く、お土産屋さんに寄ったり

ホイアン4.jpeg

↓街角の犬たち。痩せ細った犬が多いのには理由があったのです(涙)

ホイアン8.jpeg

ホイアン7.jpeg

↓トゥポン川の畔のカフェ

ホイアン5.jpeg

↓懐かしいような川辺の風景

ホイアン3.jpeg

 ダナンに入り、チャム彫刻博物館を見学しました。ダナンの西に忘れられた王国チャンパのミーソン遺跡が残っています。このツアーではミーソンへは行きませんでしたが、出土された彫像はダナンの博物館で観ることができます。(撮影禁止なので、絵葉書です)チャンパの調査・研究はフランス極東学院の研究者アンリ・パルマンティエにより20世紀初頭に基礎が築かれ、遺物の多くはここに集められています。一部の秀作はフランスに持ち去られ、現在はパリのギメ美術館に収蔵されています。そのチャンパ王国(チャム族)は2世紀から15世紀までの間、ベトナムの中部から南部まで領土として栄えました。インドと中国の2つの文化と芸術の交流点でもあり、独自の文化を築きましたが、15世紀にベトナム族に滅ぼされた後は長い間忘れられ、歴史から消えていきました。

☆チャンパ彫刻博物館

↓チケット代わりにいただいた絵葉書には「踊るアプサラ」10世紀末(後期チャキュウ様式)

ホイアン10.jpeg

↓女神像 (9-10世紀ドン・ジュオン様式)高さ114CMブロンズ

ホイアン11.jpeg

↓レリーフ(9-10世紀 ドン・ジュオン様式)高さ70CM 砂岩

ダナン2.jpeg

↓「ベールのダンス」の浮彫 (8-9世紀ミーソン様式) 高さ26CM 砂岩

ホイアン12.jpeg

↓ミーソンの遺跡は山中でもあり悪路のため、行けませんでした。

ダナン3.jpeg

参考までに。↓ギメ美術館刊行のカタログ

champa.jpg

↓ここまで南下するとプルメリアの白い花が咲いていました。

ダナン1.jpeg

夕刻になってダナンのホテルに到着。ハン川の畔のその名もバクダンホテル!ベトナム戦争をいやでも思い出す名前ですが、日本語の爆弾とは無関係です(笑)。独りではもったいないほど広いスィートルームでした。部屋に落ち着いて間もなくウエルカム・フルーツも可愛い娘さんが届けてくれて、にっこり。

↓部屋のベランダから夕方のハン川の眺め

ホイアン9.jpeg

ホテルのレストランで夕食。食事時はツアーで一緒だった方たちと色々なお話をしますが、特に印象に残ったのは北陸の金沢と富山から参加された80代の男性二人でした。お二人は戦友で、太平洋戦争(第二次大戦)の時兵役でベトナムに来ていて、戦後捕虜となり北ベトナムの収容所に居たそうです。その収容所を訪ね、そこで日本に帰国できずに亡くなった戦友たちの慰霊をする目的があったそうです。どうりでハロン湾のツアーには参加されず、地名は忘れましたが貸切のタクシーでどこかへ行くという話をちらりと聞いていました。日本軍には当時フランスの植民地だったベトナムを解放する(日本の侵略ともいう)という大義名分のもとに進駐したのです。捕虜収容所の建物は病院になっていたそうで、お墓にもお参りできてほっとされていました。

大戦前はフランスや日本の2重の搾取にあい、戦後の独立運動からアメリカの介入、そして悲惨なベトナム戦争・・・。平和になった現在でも戦争の爪痕(枯葉剤や地雷など)は残っています。ツアーのバスが通る道路の端で地雷探査機を使う人たちを見て、さすがに呑気な私たち観光客もざわめきました。映画やニュースでしか知らなかったベトナムの現実をただのツーリストとはいえ、いろいろ考えさせられた旅の日々。ベトナム戦争の時はアメリカ軍最大の基地のあったダナンの夜は寝苦しかった・・・。


nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:旅行

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。