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1998春の旅(8)フィレンツェ~ローマ [1998春イタリアオペラ仲間との旅]

3/22(日) フィレンツェ10:55~ローマ12:55

ローマ/チェントロホテル2泊

 海外旅行で体調を崩したケースは多いのですが、このときも初めてのオペラ仲間との旅だったからでしょう。皆さんに心配おかけしてはいけないと思う気持ちもあり、心身ともに厳しいモノでした。でも、この日は昨夜の胃に優しい和食とよく眠れたこともあって、元気になれました。この朝は最終地であるローマに列車移動する前にサンタ・マリア・ノヴェッラ教会の見学をしました。

↓絵葉書ですが夜のサンタ・マリア・ノヴェッラ教会(ゴシック13~14世紀)

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☆サンタ・マリア・ノヴェッラ教会&緑の回廊(初)  7年前ツアーのフリータイムの時訪れたのですが、クローズされていたので、今回は楽しみでした。教会はゴシック様式のようですが、ファサードは大理石を使い半円アーチが連なった優美なもの。正面は閉ざされていますので、教会右の墓地の入り口から入ります。

↓マザッチョ「三位一体、聖母、聖ヨハネ、寄進者夫妻」1426~28頃 667×317  教会内に入ってすぐ目の前にマザッチョの代表的大作。遠近法を建築空間の再現に正確に適用した絵画史上最初の作品。

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1568年に一度塗りつぶされていて、1861年に再発見。現在の場所に戻された1952年に下部の石棺メメント・モリが発見されました。

↓ブルネッレスキ「キリストの十字架像」 主祭壇左のゴンディ家の礼拝堂に飾られています

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↓ジョヴァンニ・デッラ・ロッピア作の洗礼盤

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他にもギルランダイオの壁画連作など。教会というより美術館の趣のあるフィレンツェきっての名教会です。さらにファサードから左にある修道院の回廊(キオストロ・ヴェルデ)も見逃せません。

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↓ウッチェロ「ノアの洪水」と「ノアの泥酔」

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ウッチェロ Paolo Uccello(1397~1475)15世紀イタリアの画家。フィレンツエでモニュメンタルな壁画を製作。幾何学や遠近法を用いた空間表現に特徴があります。また写実を超えた奇想と想像力あふれる画境を開拓。ウッチェロの想像力にしばし感嘆。暗い空、溺れる人物の空間処理は驚くほどの斬新さです。戸外に面した回廊に描かれたため、風雨にさらされ傷みの激しいのがとても惜しいです。

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 そして列車で2時間のローマに向かいました。ローマのホテルはローマ歌劇場至近距離のホテルでした。

♪~ヴェルディ「ナブッコ」 16:30開演

指揮:ダニエル・オーレン 演出:ファビオ・スパルボーリ

ナブッコ:レオ・ヌッチ  イズマエーレ:ナザレノ・アンティノーリ
ザッカリア:フェルッチョ・フルラネット アビガイッレ:ゲーナ・ディミトローヴァ  フェネーナ:フランチェスカ・フランチ

せっかく朝は体調も良くなってきていたのに、ローマのホテルの部屋は暖房が効かず(私の部屋のは故障?)、オペラまで仮眠したかったのですが・・・かえって気管の弱い私は咳がひどくなって最悪でした。そのせいもあり、記憶もおぼろですし、ろくに予習もしていなくて・・・だが、オーレンの熱のこもった指揮、「金色の翼~」の合唱の素晴らしさとそのアンコールは感動的でした。オーレンはそのころ頭にユダヤの小さな黒い帽子を乗っけていました。オペラ入門したばかりで歌手の知識もなかった頃でしたが、ヌッチやF・フラリネット、ディミトローヴァと、当時の一流の歌手たちだったのですね(汗)

参考映像:ヴェルディ(1813~1901) <ナブッコ>

Nabuccoナブッコ(バビロニアの王)・・・・・・・・・・ レナート・ブルゾン(バリトン)アビガイツレ(ナブッコの娘として育てられた奴隷の娘)・・・・・・・・・ ゲーナ・デミトローヴァ(ソプラノ)ザッカーリア(ヘブライの大祭司)・・・・・・・パータ・ブルチュラーツエ(バス)イズマエーレ(イエルサルムの王の甥)・・・・ブルーノ・ベッカーリア(テノール)フェネーナ・・・・・・・・・・・・・ラフェル・ピエロッテイ(メッゾ・ソプラノ)ベルの祭司長・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ マリオ・ルベーリ(バス)アブダッロ(バビロニアの王の忠臣)・・・・・エルネスト・ガヴァツイ(テノール)アンナ(ザッカーリアの姉)・・・・・・・・・フランチェスカ・ガルビ(ソプラノ)ミラノ・スカラ座管弦楽団・合唱団合唱指揮:ジュリオ・ベルトラ指揮:ロベルト・デ・シモーネ収録:1986年12月21日 ミラノ・スカラ座
 

 歌劇場隣のホテルだったので、私の部屋の窓から楽屋口が見えました。唯一顔を覚えたレオ・ヌッチが見えないかと、監視していたのですが無駄に終わりました。暖房故障の部屋は満室のため変えてもらえず、翌日修理をしてもらったものの、まだ寒い~。結局あきらめて。。。

 オペラのはねた後、タクシーでローマの下町の雰囲気の残るエリアで賑やかに夕食をしました。すごく流行っているお店で、パスタやいろいろなお皿を皆で取り分けていただきました。当時のヨーロッパでシェアして食事をするのはマナー違反?だったのかもしれませんが・・・。ワインも美味しく、この時の旅ではフィレンツェのビステッカとここの食事がベストでした。ワインを飲んで体も温まり、なんとか眠ることができました。


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