SSブログ

1998秋の旅(9)アルビ~コンク~ル・ピュイ [1998秋フランス中部ロマネスクの旅]

10/22(木)

ル・ピュイ/ホテル・クリスタル1泊

 朝8時頃アルビを出発して、北東に200Kほど走り、コンクへ。

↓バスの車窓から

10.22-9.jpeg

途中廃線になった鉄道のレールも見え、過疎の感じの深い山間の地。中世の巡礼者にとっては非常な難所だったことでしょう。
↓木々の間に見えてきたサント・フォアの遠景

10.22-8.jpeg

↓昼近くにようやく到着しました。

10.22-3.jpeg

☆サント・フォワ修道院付属教会(コンク)Ancienne Abbatiale Ste-Foy(Conwues)

 教会の歴史は古く9世紀に設立された後、コンクの修道僧がアジャンに赴き、聖女フォワの聖遺物を奪ってきたことで、大きな転機が訪れました。サン・ティアゴ巡礼ルートのル・ピュイの道の中継地として、また聖女の奇蹟によってその名声はますます高く繁栄しました。しかし、その後の宗教戦争や大革命により荒廃が進み、1837年になって、政府の査察官で作家でもあるメリメがコンクに立ち寄り、歴史的建造物として評価されました。政府により保存修復され、現在に至っています。

↓西のファサード/大きなタンパンに「最後の審判」図の浮彫。

10.22-5.jpeg

この聖堂で超有名なのはファサードを飾る彫刻「最後の審判」。手持ちの「ロマネスク古寺巡礼」(田沼武能写真集)ではモノクロの写真なので、本物を観て薄く色彩が残っていたので・・・それは新鮮な驚きでした。最近はロマネスク関連の書籍は数多く刊行されているので、コンクへ来て驚く人はいないと思いますが。 浮き彫り彫刻は場面毎に簡明ながらドラマティックな様相を見せ、人を惹き付けます。中世の巡礼者が山道を登りようやく辿り着いて、タンパンを仰ぎ見た気持ちはいかばかりだったでしょう。当時は極彩色だった地獄図もおどろおどろしいリアルさで迫ったことでしょう。今は色あせたせいもあって、なんか漫画的なユーモアさえ感じました。聖女サント・フォア(12歳で異教を拒み殉教したという)の遺骨を祭る関係で、聖フォアの少女らしい顔やエピソードも刻まれています。

↓内部/三廊式の内部は身廊だけでなく内陣や袖廊も側廊を持ち、周歩廊を巡るのに都合よくできています。高い空間にトリビューン。

10.22-4.jpeg

↓北側に少し小高い道があり

10.22-7.jpeg

↓こちらは絵葉書です。緑の谷間に佇む教会は朝霧のたちこめる写真がベストショットらしいのですが、それは当然叶わず・・・。

10.22-1.jpeg

谷間の村は数軒の土産物屋やレストランが教会の回りにあり静か。丘を登ったり、帆立貝の表札のある民家なども散策の途中に見つけたり、昼食をはさんで割合のんびりできました。

10.22-2.jpeg

ランチは教会のすぐ近くのAuberge St Jacouesにて。メニューはアヴェイロン風前菜、鴨のエシャロット風味、チーズ、デザート、コーヒーでした。

ここからル・ピュイまで北東に200Kくらい走りました。この日がツアーの中で一番バス移動の長い日でした。ル・ピュイの街に到着したのはすでに夕方、街の中央に聳えるサーモン・ピンクの聖母子像に違和感を抱きつつホテルにチェックイン。小休憩の後はホテルの食堂で夕食。メニューはル・ピュイ風レンズ豆のサラダ、白身魚バジルクリームソース、チーズの盛り合わせ、赤白ワイン、コーヒー。ここオーベルジュ地方名産のチーズがとても美味しくて、今まで食べず嫌いだった、ブルーチーズも大好きになりました。ワインも進みました(笑)

↓ル・ピュイのホテル

10.22-10.jpeg


nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:旅行

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。