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1999春の旅(9)パルミラ~ディレゾール(ドゥラ・エウロポス&マリ) [1999春シリア・ヨルダンの旅]

4/22(木)

↓ 朝、パルミラを出発(ホテルのロビーにて)

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 パルミラから北東へシリア砂漠を250Kほど走りディレゾールへ。

↓シリア砂漠の広大な土と砂の景色。はるか向こうにベドウィン族でしょうか遊牧民たち。

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↓ 皆で記念写真を撮りあっていましたら、いつのまにか少年がやってきました。皆のモデルになってくれて、ありがとう!どこぞの国のようにお金をせびるようなこともなく、素朴な子でした。

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 そして、しばらくバスはひた走りました。砂漠の向こうにディレゾールの町とユーフラテス河が見えてきました。「はるばるここまでやってきたのね~」感無量でした。チグリス、ユーフラテスはいうまでもなく世界四大文明のひとつであり世界最古のメソポタミア文明の発祥地です。ほとんど資源を持たない乾燥した果てしない土漠に生まれた文明と旧約聖書の世界です。

 ↓ ユーフラテス河/ディレゾール橋から

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↓適当なディレゾール橋の写真がありませんので、Netから拝借。フランス統治時代に架けられた巨大な吊り橋ですが、何カ所か橋桁が設置されているので、揺れはあまり感じられませんでした。橋の向こう側から放課後らしい高校生が数人やってきました。私たちを見て人なつっこく話しかけてきました。言葉は通じませんが「ナカタ、ミウラ」は分かりました(笑)。サッカーが大人気のようです。

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ランチはユーフラテスの川沿いのシャームホテルのレストランで。シリア名物クッヴラルシュ(牛乳とヨーグルトで煮込まれた牛肉料理)をいただきました。

↓レストランから。風が吹いてきて向こう岸は霞んでいます。小さく写っていますが猫が川を眺めていました。

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↓ランチの後はバスに乗ってユーフラテスに沿って南東へ。80Kほど走ると砂漠の向こうにデュラ・エウロポスの壁門が見えてきました。

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↓ 予約制のようで閉まっていましたが、係員がオートバイで間もなくやってきました。

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↓ 上空からのDoura Europos遺跡の全景(Google earthから)城壁に囲まれ、区画が碁盤目になっているのを確認できます。

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★Doura Europosデュラ エウロポス (Salhiye/現在はサルヒエと呼ばれる)遺跡は紀元前280年頃マケドニアの植民都市として建設され、隊商都市として繁栄。165年ローマ帝国に占領されてからは軍事都市になり、数々の神殿、シナゴークや初期キリスト教の洗礼室などが建てられました。しかし、256年サザン朝ペルシアによって破壊され、4世紀には砂に埋もれ歴史上から姿を消します。20世紀になってからイギリス軍がアラビア人との戦いのときに偶然発見、発掘調査が進みました。発掘された各々の壁画は旧約聖書の物語を題材にしたものも多く、ダマスカス国立博物館やイエール大学に保存されています。現地には岩や砂地が残るだけですが、ガイドさんに従ってシナゴークの跡地など巡りました。   

↓フランス語の案内板がぽつんと立っているだけです。

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↓集会所?

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↓遺跡の向こうはユーフラテスの流れ

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↓河畔の白い家は発掘に携わる人たちの宿泊所。

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 さらに南東へ30分ほど走るとシリアに残る遺跡のなかでも有名なマリに着きます。

★マリMariはユーフラテス河中流の古代都市遺跡。1933年以来フランスの考古学者アンドレ・パロ(1901~80)の指揮する調査団によって発掘。シュメール初期王朝時代(BC2700頃~2350頃)、から神殿の建造が始り、、BC18世紀には全盛期を迎え広大な王宮が築かれました。マリからは数多くの美術品が発見され、ダマスカスやアレッポの博物館、ルーブル美術館に分蔵。また「マリ文書」と呼ばれる粘土板文書も多数発見され、これによってメソポタミア古代史の編年は大きく変わったとされています。マリの終焉はハンムラビの治世下の破壊によるものでした。

 それほど有名かつ重要な遺跡ですが、すでに発掘は終わり訪れる観光客も少なく、まさに「強者たちの夢の跡」。

↓古びたフランス語の看板

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↓王宮跡(テントをかけて保護)

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↓貯水漕

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↓水道跡

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 2頭の青銅のライオンのあったダガン神殿跡など見学しました。出土品をアレッポやダマスカスでこの後、観ることができると思うと心が躍りました。私たちグループのほかに10代の姉妹を連れたフランス人のファミリーが来ていましたが、娘さんたちの「こんなとこ面白くない~」と言わんばかりのうんざり顔。ご両親は興味津々の様子でしたが、親の心子知らず・・・ですね(どちらもご同様で 笑)。

 ディレゾールに戻り、シャームホテルにチェックイン。夕食もホテル内のレストランで。

↓砂っぽく汚れた服を着替えて夕食前に自動シャッターで

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↓ホテルの部屋

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