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1994春の旅(7)アムステルダム(オッテルロー) [1994春ヨーロッパ初めての一人旅]

5/13(金)

 この日はヨーロッパの鉄道初体験でした。自転車は1階、2階は客席の列車で1時間のアルンへム(アーネム)へ。日本で購入してきたユーレイル・パス(5日有効)を駅のインフォでヴァリードしたのも初めて、ドキドキでした。

↓ユーレイル・パス(2か月のうち5日間有効)ファーストクラスで348US$でした。

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 さて、アルンヘムの駅前からはタクシーでオッテルローの広大な公園のなかにあるクレラー=ミューラー美術館を目指しました。公園に入ってしばらく走ると入場券売場があり、タクシーの運転手さんが公園と美術館共通のチケットを買ってくれました。帰りは美術館の前からバスで帰りなさいとのこと・・・しかし美術館の前にはバス停らしい印もなく不安でした。でもそんな気持ちを吹き飛ばすように明るい5月の空が広がり、美術館周辺にもピクニックを兼ねた大勢の人々。楽天家の私、なんとかなるでしょうと入館。

↓ 美術館の前庭

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↓美術館の周りは野外彫刻が点在しています。

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↓池にはマルタ・パンの浮かぶ彫刻。前の坊やのパパが撮ってくれました。

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 マルタ・パンの彫刻は札幌芸術の森美術館の池にも浮かんでいます。↓は昨年2014秋に写したものです。

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☆クレラー=ミューラー美術館(初)

 クレラー・ミューラー美術館はヘレン・クレラー・ミューラーにちなんで名付けられ、1938年彼女の膨大なコレクションを基に開館。オランダの国立公園ホーヘ・フェルウェの中心にあります。美術館へオッテルロー村のゲートから入るのが一般的でしょう。このゲートから美術館まで2Kほど。ゴッホの大規模なコレクションで有名です。そして現代彫刻の庭園もまたヨーロッパでも最大規模を誇っています。

 その世界最大級と言われるゴッホのコレクションが最大の楽しみです。、何点かは日本にも貸し出されて見たことはありますが、「夜のカフェテラス」は門外不出と聞いていました。ゴッホファンには聖地のような美術館です。
好きなルドンもここのはオルセーを軽く凌ぐような印象的な絵画が揃っています。なかでも神話を題材とした作品に画家の象徴主義が見えます。それまでどちらかといえば現実的、写実的な絵画に惹かれていた私でしたが、ルドンとの衝撃的ともいえる出会いになりました。この時期、パステル画を習っていたこともあり、キュクロプスをはじめルドンの傑作に、その色彩美にはまったく感激の極み。一日をここで過ごす予定だったこともあり、まるでルドンの描くペガサスの羽根のように飛翔した心持ちで館内をランチをはさんでゆっくり巡りました。
↓ルドン「キュクロプス」(1895-1900頃)64×51&スーラ「シャユ踊り」(1889-90)169×139

ルドン1.jpeg  スーラ1.jpeg

 ゴッホはアムステルダムのゴッホ美術館と同様な展示で、初期の傑作として知られている農家の人々を描いた作品から始まり、アルル時代の「夜のカフェテラス」や「アルルのはね橋」など素晴らしい作品がずらり~。

↓ゴッホ「夜のカフェテラス」(1888)81×65

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↓ゴッホ「石膏像のある静物」(1887)絵葉書と展示風景

  ゴッホ2.jpeg  オランダ17.jpeg

↓ゴッホ「レストランの内部」(1887)45×56

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↓ゴッホ「アルルのはね橋」(1888)54×65

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 ギャラリーの突き当りにクラナッハの「ヴィーナスとキューピット」、そしてモンドリアンの「線のコンポジション」・・・1点1点がすごく新鮮な感動を伴って迫ってきました。その他系は大きな展示室に集められているのですが、何気なく覗いて目が点!ピカソもありましたので(笑)

展示室から裏手の廊下のようなガラス張りの部屋に出ましたら、目の前にジャコメッティの彫刻がぽつんと淋しげな極細の姿で立っていました。まわりの森林に見え隠れする彫刻の数々もすべて一級品です。ここまでくると、さすがにこれらをすべて観て歩く体力は残っていませんで、森の彫刻散策はちょっぴりでお終い。残念でした。

 バスの時刻を館内の(i)で確かめたあとは芝生に座って休憩。バスが来たので乗り込もうとしたら、反対方向らしく、運転手さんがなにやら説明。でも良く理解できず困っていたら、とにかく乗れというジェスチャー。彼は運転席のすぐそばに私を座らせ、英語で公園内のキャンプ場や運動施設、クレラー家の狩猟の館などの観光案内をしてくれました。結局このバスは公園内を循環するバスだったのです。ご近所の方たちでしょうか犬を連れて乗車する方たちが多く、私のように美術館目当ての個人のツーリストはごく少ないようでした。元の美術館もまた通って、最後は駅に無事到着。最初に買ったチケットにバス代も含まれているといってチップも受取らない親切な運転手さんでした。

初夏の陽気のアムスに戻り、ホテルのテラスカフェでビールを飲みながら夫に絵葉書を書きました。感謝をこめて。 

 疲れて部屋で休んだ後は夕食に外に出る元気もなく、昨夜と同じホテル内のカフェアメリカンで。前菜、エビの主菜、コーヒー○    


 



 


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