1991初夏の旅(4)シエナ [1991春イタリア・ルネッサンスの旅]
5/16(木)
この日は朝から雨の寒い日でした。シエナの半日市内観光は聖ドミニコ教会の広場からスタート↓
聖ドミニコ教会は内部見学しました。今ではほとんど記憶にないのですが、ガイド本に寄りますと13~15世紀にかけて建立されたゴシック様式の教会で、ソドマの傑作とされるフレスコ画があるそうです。この近くだったでしょうか?2世紀から近代までの建物を巧く組み合わせたモンテ・デ・パスキ銀行↓があり、見学しました。写真は中庭です。
この時期、十代だった娘たちはF1レースに夢中でした。この町出身のレーサーの実家がシエナではかなり有名なお菓子屋さんなので、そこでお土産にシエナ名物のパン・フォルテを買ってきてと頼まれました。当時はグーグルマップもなく、ガイドさんのお話もそぞろにお菓子屋さん探し。。。すると偶然近くにあったので、無事ゲットできました。
聖クリストファー教会のロマンティックな裏庭からトロメイ広場、雌狼の像など、フィレンツエとの戦いなどの話を聞きながら、キジ宮音楽アカデミー、ピッコロミニ宮を見学。そしてドゥオーモへ。黒と白のストライプの外壁が美しく、内部の床大理石のモザイクやピッコロミニ図書館の三美神の彫刻などが印象に残っています。下の写真はドゥオーモの傍で乳母車の傍らで見守る感心なワンちゃん。我が家の悪戯っ子愛犬とはだいぶ違います。
ランチはカンポ広場への細い坂道のレストランで。ここのパスタ(タリアテッリのマッシュルーム添え)が美味しかったので、10年後に再訪したとき探したのですが、見つけることができず残念でした。
午後は自由行動になり、Museo civico市立美術館へ。ここのブック・ショップで一枚の絵ハガキが目にとまりました。それがトスカーナ地方のロマネスク教会のひとつと知ったのはまだ後年のこと。魅かれるままにその絵ハガキを購入してきました。
↓シモーネ・マルティーニ「騎馬のグイドリッチョ・ダ・フォリアーノ」@世界地図の間
ドゥオーモ博物館でドゥッチオのマエスタを鑑賞し、カンポ広場でお茶したり散策を楽しみ、迎えに来たツアーバスで郊外のホテルに戻りました。まる一日シエナの観光で接した名画や彫刻の数々、中世の風情の残る街並み。イタリアの古都に圧倒されました。夕食はホテルのレストランで。食事も美味しく、少しずつ打ち解けてきた旅のお仲間と楽しいひと時でした。
イタリアの美術館
(2)シエナ市立美術館Museo civico カンポ広場に面した現在は市庁舎になっているプッブリコ宮の一画にあり、初回は前述のシーモーネ・マルティーネの「騎馬のグイドリッチョ・ダ・フォリアーノ」と「荘厳の聖母」↓が印象に残っています。2001に再訪。
マルティーニSimone Martini(伊)14世紀シエナ派の代表的画家。ドゥッチョの装飾性と華麗な色彩の継承とともにフランス・ゴシックの影響を受け写実的な表現がみられる。
(3)ドゥオーモ付属美術館 ここでの必見はドゥッチョの間に飾られた「マエスタ 荘厳の聖母」祭壇衝立。1308~1311ごろ大聖堂のために制作され、祭壇に飾られていたが、18世紀になって背面に描かれたキリストの受難の物語などが解体されという。
ドゥッチョ・ディ・ブオニンセーニャ Ducco di Buoninsegna 13世紀シエナ派の画家 ビザンティン美術とフランス・ゴシック美術のの影響が見られ、続くシエナ絵画に受け継がれていく。