1991初夏の旅(11)ベニス~パドヴァ~ビチェンツア~ベローナ [1991春イタリア・ルネッサンスの旅]
5/23(木)
ベローナ/Accademia Hotel 1泊
この日はベニスからベローナまで移動しましたが、途中、パドヴァに寄り観光。聖アントニオ教会の広場には祈祷用の大きな絵蝋燭が売られ、今までの教会とは少し違う雰囲気でした。聖アントニオの墓所があり、熱烈な信仰の対象になっています。遺骨?だったかを行列しながら拝見。広場に戻ってみますと、大きな銅像に気がつきました。画集で観たこともあるかなり有名な像です。写真は下からなので、顔の表情は見えませんが、戦う人間の冷酷な面構えがリアリスティックで印象的。ドナッテロが必ずしも将軍を賛美して作ったものではないと、感じさせるものがありました。
↓ ドナッテッロの「ガッタメラータ将軍騎馬像」
ここから歩いたかどうか忘れましたが、同じパドヴァ市内にあるスクロベーニ礼拝堂へ。ジョット作の「キリストの生涯」の壁画があります。入数制限があり、いくつかのグループに分かれて見学しました。
↓ 正面が修復中だったスクロベーニ礼拝堂。右の美術館のインフォで申し込んでから係員の誘導で入りました。
ジョット好きには必見の見事な連作で埋められた壁面を30分という時間で鑑賞することになっています。ぼーっとなって舞い上がり、この初見の時は色の美しさと主題の明確な表現くらいしか記憶にありません。結局このあと1997と1999に旅の途中でしたが寄り道して観ることができました。
↓絵葉書(内陣壁面は聖マリア伝)&「受胎告知」
↓ 案内係?のおじさんも可愛がっていた、この辺りから離れないという人懐っこい野良犬くん。
そして、ビチェンツアではオリンピコ劇場の見学と昼食をとリ、ベローナへ。
↓ シニョーリア広場ダンテの像のところで。写真を撮ってもらった時、鳩が飛んできて・・・。
↓ジュリエットの家。バルコニーに立つと有料です。
↓スカリジョレー家の廟
↓ アレーナ付近。ホテルはこの近くでした。
徒歩でかなり歩き、エルベ広場からアディジェ川にかかる古い橋まで行きました。
↓ 旅も終わり近くなり、仲よくしていただいた日本画家のKさん、映画好きのAさんとディナーの前にホテルのロビーで。この旅のあとは再びお会いすることありませんでした。お元気でしょうか?
☆イタリアの美術館
(11)パドヴァのスクロベーニ礼拝堂
1991初夏の旅(10)ベニス [1991春イタリア・ルネッサンスの旅]
5/22(水)
今日は終日自由行動の日、映画ファンのAさんはヴィスコンティの大ファンで、リド島へ一緒に行きませんか?とのお誘い。断るわけはありません。リド島までは水上バスで。地図で見ると細長い島です。「ベニスに死す」の舞台になったあの優雅なホテル・デ・バンのあたりをうろうろ・・・プライベート・ビーチと宿泊者専用の脱衣室が並ぶところにも行ってみました。幻のように美しく波と戯れる海浜着姿の少年に思いを募らせる中年男の主人公・・・切ない場面でしたね。
↓ ホテル・デ・バンはシーズンオフ?人影もなくひっそりとしていました。
↓ ビーチで。手にしている茶色のバックは皮のひもで編んだトート・バックです。何処で買ったのか忘れましたがフィレンツェ?少し重かったのですが、大のお気に入りで何年も愛用してました。
ランチもリド島で済ませました。烏賊のフリットがカラッと揚がって◎。日本円で1000円くらいのツーリストメニューでした。ふたりとも英語もイタリア語もほとんど話せないのに、困ることもなく水上バスに乗ったり、食事ができました。
その勢いで、本島に戻ってからもぶらぶらと、まるで迷路のベニスの街を歩き回りました。このとき買い求めたベネチユアンガラスの小さなサンタさんやトナカイなどのオーナメントは今でもクリスマスになると真綿にくるまれた箱から登場します。
↓ 1991年に買ったのは左のツリー。右のツリーを1997年に同じ店で買い足しました。
歩き疲れては路地裏のバールでエスプレッソを飲んだり、名も知らない教会にぶらりと入ったりで、アカデミア美術館に行く時間が無くなってしまいました。でも、すでに体力も限界で、ホテルに戻り休憩。夕食は昨日と同じホテルのレストランで。食後は少し歩いた運河の橋のたもとにあるカンツォーネ酒場でヴァイオリンや歌を聴き、ベニス最後の夜を賑やかに過ごしました。