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1998秋の旅(8)アルビ(コルド) [1998秋フランス中部ロマネスクの旅]

10/21(水)

 今日は午前中はアルビの観光。旧市街のカテドラルとロートレック美術館を見学しました。徒歩で十分回れる範囲に中世の街並み。狭い路地沿いにレンガや木組みの家が連なっています。アルビと言えばアンリ・ド・トゥールーズ=ロートレックの故郷、それに12世紀から広まり悲劇的に終焉したカタリ派ゆかりの地として知られています。

↓旧市街に残る館(メゾン・レイネ)16世紀/塔は14世紀。アルビが染料で隆盛した時期に建てられた豪商の邸宅(ルネッサンス様式)

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↓旧市街で。

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↓サラマンダーの看板の薬屋

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☆サント・セシル大聖堂CATHEDRALE STE-CECILE   アルビジョア十字軍の弾圧の後、王権の傘下に入ったアルビは、カトリックの支配による司教都市になりました。そのカトリックの威光を示すための大聖堂の建設は1282年に始まり、完成は1480年。まるで城砦のように見える巨大な教会にたじろぎました。ファサードも救いを求める信者を迎えるというイメージはなく・・・。

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内部はさすがに豪華。大聖堂の名前の聖セシルはサント・セシリア(チェチーリア)のこと。ハープを手に音楽を奏でる聖女にはまったくこの威容には似つかわしくないですが、さすが立派なパイプオルガン!

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↓ 聖堂内の礼拝堂だったと記憶していますが、聖セシリアと「受胎告知」の美しく見事なゴシック彫刻(絵葉書)。

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↓ロートレック美術館のエリア

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☆トゥールーズ・ロートレック美術館MUSEE TOULOUSE-LAUTREC  

大聖堂の近くの旧司教館の一部が美術館になっています。トゥルーズ・ロートレック(1864~1901)の初期の作品をはじめ多数の傑作が時代を追って展示されています。ロートレックはアルビの南にあるロートレック村(フランスの最も美しい村にも選ばれた)も所有するアルビの由緒ある貴族として生まれながら、幼少の頃の事故が元で下半身の成長がとまる不幸にあいます。故郷を離れ、パリの下町で画業に打ち込む日々・・鋭い人間観察の名画の数々が生まれました。「人間は醜い。けれど人生は美しい」という彼の言葉が作品の前に立つと想いおこされます。ロートレックは37歳という若さでマルメロの城館で亡くなりました。母親が残された作品をアルビ美術館に寄付、1922年に司教館を改装してオープン

↓美術館入口に犬が繋がれていました。近づくとブルブル震えて…日本のおばさん怖い?

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↓「ロートレック伯爵夫人」(母の肖像1881)41×32.5

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↓「帽子屋の女」(1900)61×49.3

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↓ムーラン街のサロンにて (1894)111.5×132.5

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特に上記の3点は今でも目に浮かびます。奥の展示室はバルコニーがあり、庭園と町の中央
を流れるタルン河の眺めも素晴らしいです。

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↓ロートレックが生まれた家

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↓ランチはこの近くのレストランLe Vieil Albyにて。魚のムスリーヌ、ローストビーフ、クリームブリュレ、赤ワイン、コーヒーを美味しくいただきました。

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 午後からはアルビから北西に2拾数キロの城郭都市コルド=シュル=シェール(天空のコルド)へ。

↓バスの車窓から

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↓正面にコルドが見えてきましたので、写真ストップ。1222年に造られたアルビジョワ派の要塞の白眉、コルド・シュル・シエルには、画家や彫刻家、陶工、弦楽器職人などの多くの職人が住んでいます。

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↓絵葉書です

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↓西側の門を抜けて街の中央の通りを散策。紅く色づいた蔦が古い建物に絡まり、綺麗でした。

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コルドにはロマネスクの教会もカタリ派の痕跡もなく、街の散策にもすぐに飽きてしまったのですが、何年か前に亡くなった飼い猫ロブ(ヒマラヤン)にそっくりな猫が私の前に現れてびっくり!帰ったら家族に見せようと追いかけて写真を撮ったのですが、素知らぬ顔で逃げられてしまいました。

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↓猫の多いコルドでした。

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 夕方アルビに戻りました。夕食は昨夜と同じホテルのレストランで。自家製ポタージュ、季節のサラダ、魚料理、チーズ、チョコレートケーキ、赤ワイン、コーヒーのメニュー。アルビでは比較的のんびりした観光でした。明日からはまたバスの長い旅になります。早めに荷作りして就寝。


     


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