SSブログ

1998春の旅(6)ボローニャ~フィレンツェ [1998春イタリアオペラ仲間との旅]

3/20(金)ボローニャ12:38→フィレンツェ13:32

フィレンツェ/ホテル・ウニコルノ 2泊

 こういうときはドクターと一緒なのは心強いです。朝になりO先生にお薬をいただいて、まもなく胃痛はおさまりましたが、体に力が入りません。大事を取って昼ごろの出発までベットに横になっていました。そしてなんとか快くなり、観光された後ロビーに戻ってきた皆さんとフィレンツェへ向かいました。ボローニャでは結局ほとんど観光できなくて(涙)。そのうえ残念だったのはフィレンツェではオペラのチケットは手配できず、予定していた『オルフェオ』は観ることができません。しかしBowlesさんはチケットをゲットできてご覧になられたそうです。当時はお互いに名前も顔も知らない頃、フィレンツェの街でもすれ違っていたかも知れませんね。

 フィレンツェのホテル・ウニコルノはマダムが日本人でした。どこへ行くのも便利なロケーションで、すっかり元気になった私は2回目のフィレンツェをあちこち歩き回りました。まずはドゥオーモとその背後にある付属の博物館へ。

☆大聖堂付属美術館Museo dell'Opera del Duomo   ここには14~15世紀に洗礼堂、大聖堂及びジョットの鐘楼を飾っていた彫像のオリジナルが移転されています。ミケランジェロの未完の「ピエタ」をはじめ、ドナッテッロの「マグダラのマリア」「聖ヨハネ」、ロッピアのレリーフなどが展示されています。中での白眉は「聖歌隊席用欄干」の浮彫りです。楽器を奏で、合唱する少年たちの無垢な表情~讃美歌が聴こえそうです。

ルカ・デッラ・ロッピア「Cantoria Particolare聖歌隊席用欄干」(1431~38)(絵葉書)

1998.3-28.jpeg

1998.3-27.jpeg

↓ミケランジェロ「ピエタ」

1998.3-36.jpeg

↓大聖堂近くで

1998.3-22.jpeg

そして、シニョーリア広場へ。

☆ヴェッキオ館(市庁舎)Palazzo Vecchio  イタリアにおける中世の公共建築物として最も貴重なものであり、内部空間は様々な芸術家によって装飾されています。原型はコンパクトな並行六面体の3階建て、その上部は屋上には狭間付きの高い張り出しの回廊。塔は1310に完成した高さ94Mの狭間つき。全体の写真がないので、Palazzo VecchioのHPから拝借しました。

palazzo-vecchio1.jpg

入口から入ると中庭になっていて、修復中だったのですが、プレハブのような切符売り場があって入場できました。

↓「500人の大広間」では討論会?TVカメラで収録中でした。ですからここにあるミケランジェロの「勝利の神」や両サイドの壁画も記憶にないのが残念です。

1998.3-23.jpeg

↓フランチェスコ1世のスタジオの装飾はトンド(円形)の「トレドのエレオノーラ」(絵葉書)ブロンズィーノと思ったらAlessandro Alloriの作とのこと。なおトレドのエレオノーラはコジモ1世の妻です。

1998.3-30.jpeg

 他にも16世紀の大改造のときに指揮を執ったヴァザーリの豪奢な装飾で埋められた「公爵の書斎」やギルランダイオの古代ローマの人物像を描いた「百合の間」など。彫刻ではドナッテッロの「ユーディットとオロフェルネス」がダントツ素晴らしいです。当時は「立派な建物だから~」くらいのノリで入館したので、内部の1度では見切れないほどの装飾やコレクションに驚きました。何年か後に再訪したのですが、改装のためか見学不可でした。

 夕食はホテル近くのレストラン「イル・ラティー二」で。初めてビステッカ アラ フィオレンティーナを賞味。「なんて美味しいの!」と大感激。デザートは小さな苺にレモンソースがけ(これはこの後の旅でも探しても見当たらず)も忘れられません。友人たち8人の賑やかなディナーでした。

↓ホテル・ウニコルノの部屋。ダブルベット、木の床、割合広くて良い部屋でした。

1998.3-26.jpeg


nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:旅行

1998春の旅(5)ミラノ~ボローニャ [1998春イタリアオペラ仲間との旅]

3/19(木)ミラノ10:05→ボローニャ12:30

ボローニャ/グランドホテル・バリオー二

 ミラノのホテルから中央駅までは至近距離ですが、重いスーツケースを運ぶのは大変なので、タクシー移動でした。タクシー運転手さんにとっては嫌~なお客さんでしたでしょう。列車で1時間半のボローニャへ。

↓列車で。

1998.3-19.jpeg

 ホテルは滅多に泊まることのない5☆です。何故ここを選んだかと言いますと、この夜のオペラのチケットが取れないので、コンシェルジュに頼むためなのです。その甲斐あって8枚揃いました~!ランチはホテル近くのDa Nelloで。ボローニャは食通の街としても知られているので、手打ちのクリーム・パスタ(ポルチーニだったかしら?)の美味しかったこと!

 昨夜のミラノでの失敗から学び、オペラの前は仮眠をとり、ロビーに集合まで部屋で過ごしました。そうそう、ミラノ以外はすべてシングルルームでした。

↓目をつぶってしまいましたがホテルのロビーで。

1998.3-18.jpeg

♪~ヴェルディ『ドン・カルロ』

指揮:エリアフ・インバル  演出:ロベルト・ポラスキー

フィリッポ二世:カルロ・コロンバーラ  ドン・カルロ:ラ・スコーラ  ロドリーゴ:パオロ・コーニ
  エリザベッタ:ダニエラ・デッシー  エボリ妃:ルチアーノ・デンティーノ

私の席は3階のバルコン。この日は日本人のツアーも他にあり、そのなかの東京芸大出身の歌手のHさんと隣席になりました。おばさんたちと一緒ですが少しも嫌がらず爽やかな好青年。偶然にも前年暮、その方も一員だったクリスマス・オラトリオを札幌で聴いていました。素晴らしい声で、印象に残っていた後方のバスパートの方ね・・・と、いうわけで一気に親しみがわき、話がはずみました。

プラティアには指揮の若杉弘氏の姿も・・・この年の夏の琵琶湖ホールのオープンに招聘した『ドン・カルロ』の視察のためだったようです。
さて、肝心の舞台ですが、エボリ公妃のディンティーノの歌が際立って良かったです。ザルツでのボロディナといい、メゾ・ソプラノの優秀な歌唱に接し、次第にメッゾ贔屓になっていきました。
ヴェルディのオペラでは『ファルスタッフ』と並んでお気に入りの双璧。演出はロドリーゴの同性愛的な友情という感じ。アフターオペラはそのことで話が盛り上がりました。

参考映像/直前の1998年1月にオペラ教室で

テバルド(エリザベットの小姓)・・・・・・・ ベッシイ・ノーデン(ソプラノ)
エリザベッタ・・・・・・・・・・・・・・・・ ミレルラ・フレーニ(ソプラノ)
ドン・カルロ(スペインの王子)・・・・・・・ プラシド・ドミンゴ(テノール)
レルマ伯爵・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ジョン・ギルモア
修道僧・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ジュリアン・ロビンス(ソプラノ)
ロドリーゴ(ポーサ侯爵)・・・・・・・・・・・・・・・ ルイ・キリコ(バス)
フイリッポ二世(スペイン王)・・・・・・・・ ニコライ・ギャロウ(ソプラノ)
エボリ公女・・・・・・・・・・・・・・・・・・ グレース・バンブリー(バス)
王の使者・・・・・・・・・・・・・・・・ チャールズ・アンソニー(バリトン)
天の声・・・・・・・・・・・・・・・・・ マーヴイマ・マーテイン(ソプラノ)
宗教裁判長(大審問官)・・・・・・・・・ フエルッチョ・フルラネット(バス)
・・ ベレント・ヴァイルル(演技)
ボルサ(廷臣)・・・・・・・・・・・・・・・ レミー・コラッツア(テノール)
 
メトロポリタン歌劇場管弦楽団・合唱団
指揮:ジェームス・レヴァイン
演出:フランコ・ゼッフィレッリ

 前日より体調も良くなり、油断しました。夜遅くのワインやボローニャ・フードの食べ過ぎがたたって、その夜は胃痛で眠れぬまま朝を迎えました。皆さんに迷惑かけたらどうしましょう・・・涙























nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:旅行

1998春の旅(4)レッコ~ミラノ [1998春イタリアオペラ仲間との旅]

3/18(水)レッコ14:47→ミラノ15:30

↓レッコ遠望(絵葉書)

1998.3-9.jpeg

 コモ湖畔でのんびり滞在を愉しんだのですが、ひとつ残念なことがありました。ここまで来てチヴァーテのサン・ピエトロ・アル・モンテ修道院訪問がかなわなかったことです。宿泊したマルグラーテからチヴァーテまで4Kほどの距離ですが、かなりハードな山登りの必要があるという情報でした。グループ行動から離れる懸念と今夜のオペラに間に合わなかったら困りますので、諦めました。ランチをレッコの街で済ませ、午後の汽車でミラノに戻りました。

 ミラノは3度めでしたが、イタリア・オペラの殿堂として名高いスカラ座は外観だけ見ていただけでした。今回初めて中に入り、緊張しました。友人たちは何人か着物を召して、しかも年齢無視(ばらしてごめんなさい)の振り袖姿でした。でも仲間内のひいき目ではなく、20歳は若く見えて、とても綺麗でした。彼女たちの和服、日本美はスカラ座をより華やかに引き立てていたと思います。当時まだNETでお知り合いになる前のBowlesさまも2階のバルコンから着物姿の友人たちに気づかれていたとのことです。

♪~ムソルグスキー『ホヴァン・シチーナ』

 指揮:アレクサンダー・ポリアニチェンコ  演出:フェードル・フェドロスキー

フォヴァンスキー公:パータ・ブルフウラドッセ  アンドレイ:ユーリ・マルジン  ゴリツェン公:コンスタンチン・プリュニコフ  マルファ:ラリッサ・デアドコーヴァ  スザンナ:イリナ・ミケヴィッチータ

 マリンスキー劇場客演公演

 初めてのスカラ座のオペラでしたが、長旅の疲れと緊張、そのうえほとんど予習もしないままに来てしまったものですから、途中で曝睡状態。ムソルグスキーの音楽特有のあのロシアの鐘の音も心地よく響いて・・・そんなわけでほとんど憶えていないのです。最後の火をつけての集団自害の場面にはびっくり!!そして目が覚めました。ロシアにも宗教改革があったことをこのオペラを観て初めて知りました。それにしても、オペラを楽しむためには、まず体調に気を配る必要があることを思い知らされました。

Block_Image_2_1_1.jpg

↓スカラ座の前で。終演後はスカラ座隣のレストランで、飲んで食べて・・・ミラノの夜は更けました。

1998.3-20.jpeg      


nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:旅行

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。