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1994春の旅(13)ブリュッセル~パリ [1994春ヨーロッパ初めての一人旅]

5/19(木)  ブリュッセル→アントワープ→パリ

  昨夜はチッキの確認ができて、朝は気分良く起床。デラックスな朝食をいただいて、荷物をまとめた後、当時は日本でも珍しかったゴディバのチョコレートをグランプラスの直営店まで買いに出かけました。お高くてびっくり!フランス語を話す日本人の若い男性客におすすめを聞いて、チョコのトリュフを初めて食べたのもこの旅でした。懐かしいことだらけ(遠い目)。

 ブリュッセルからいったんアントワープに戻り、チッキの窓口へ。スーツケースと無事ご対面~!よほど嬉しかったと見えて、荷札を保管、アルバムに挟んでありました。

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 まもなく出発するEC特急があったので、パリまでのチケットを購入。ところがアントワープの中央駅にはこのECは停まらず、郊外のなんとか駅で乗り換えなければなりません。アントワープではエスカレーターがあったのですが、この駅にはなく階段でホーム移動だったのです。階段の上で重さ20K  以上のスーツケースを持ちさて降りようとしたその時に、下をお掃除のおじさんが通りかかったのです。そして当然といった感じでさっさとパリ行きのホームに運んでくれました。本当に有難かったです。

 列車は初めてのコンパートメント体験。6席に私独りで悠々、リラックスできました。フランスとベルギーの国境でパスポートチェックがあり、スタンプをもらったり、車内のカフェではベルギー、オランダ、フランスの値段表があったり・・・。もともと汽車が好きなので、この旅での体験でなおさら自由に国境を越えたり、手軽に移動できる列車の旅が面白くなったようです。昼食は車中で簡単に済ませ、パリ北駅に到着。ところがタクシー乗り場が地下になっているので、エレベーターに乗ったのですが、他の方たちと一緒にパーキングフロアに降りてしまったのです。ここでも親切な方たちがいて、タクシー乗り場のフロアまで一緒に戻ってくれて恐縮でした。日本人が独りでうろうろしていると北駅は危険と心配してくれたみたいです。

 パリではサンジェルマン・デ・プレにも近いメトロRue de Bac駅近くのカイレコパテルホテルに4泊しました。パリが最後の滞在地、気も緩んだのでしょう。ベットでうたた寝したあとは、念願の(笑)和食を目当てに、昨年娘たちと行ったサンジェルマン・デ・プレの「河童」へ。お店に入ってビックリ!ブルージュで立ち話をしたご夫婦に再会したのです。テーブルをご一緒させていただいて、今回の旅行やお留守番の日本の家族のことなど、久しぶりに日本語を沢山お喋りしました。普通の焼き魚やお刺身のついた定食でしたが、ご飯とみそ汁がとにかく美味しくて、満足満腹でした◎舌は何にもまして保守的だと改めて感じました。

 さて、明日からは怒涛の美術行脚が始まります~。


タグ:パリ
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1994春の旅(12)ブルージュ~ブリュッセル [1994春ヨーロッパ初めての一人旅]

5/18(水) ブリュージュ→ブリュッセル(列車移動)

 中世の古都の面影を残した街ブルージュで2泊しましたが、この町を離れるのが名残惜しい気持ち。列車で1時間ほどのブリュッセルに向かいました。ホテルはブリュッセル中央駅から歩いて2、3分のところにあるロイヤル・ウィンザー・ホテルに1泊しました。この旅の中で一番高級な宿でした。チェックインの時、気取って「ボンジュール!」とあいさつしたところ、「フランス語はおできになるのですか?」みたいなこと言われて焦りました(笑)。でもさすが5☆です。外出の時、「アントワープの駅にスーツケースが届いたか電話してほしい」とチッキの引換証をみせたら、夕方帰るまで何度も電話してくれたようで、「届いてましたよ~!」とにっこり笑顔で迎えてくれました。お部屋はクラッシクなインテリアですが、広さはあまりありません。しかし、翌朝部屋に届けられたのは日本の新聞でした。エレベーターで日本の方と一緒になったのですが、スーツ姿の中年の女性で、着た切り雀のくたびれジャケットを着た私、さすがに恥ずかしかったです。

↓ホテルの部屋

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 明日はアントワープまで戻らなくてはいけませんから、今日中に王立美術館に行かなければなりません。まずは古典美術館から入りました。午前中1時間鑑賞の後は昼休み(12時から13時までクローズ)があり、館内のカフェで昼食。午後からまた1時間半ほど回りましたが、さすがに疲れて近代美術館はパスして、ホテルに戻りました。

☆ベルギー王立美術館(初)

 ベルギーの首都ブリュッセルに1803年に開館。メインは古典美術館で15~18世紀までのコレクション。19~20世紀は近代美術館に分かれています。中世では、ファン・デル・ウェイデン、バウツ、メムリンク、ボス、マサイスなど、バロックではルーベンス、ヨルダーンス、ヴァン・ダイクなど中心に展示。ブリューゲルやルーベンスにはそれぞれ一室が当てられています。近代美術館は地下8層にわたって展示。アンソール、デルヴォー、マグリットらのベルギー美術とフランスの新印象派などが中心。
↓古典美術館へのロビー(絵葉書)

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 回った順番はすでに忘却の彼方ですが、カメラOKでしたので、あまり知られていないけれど気になった絵画の写真(絵葉書はないと思ったので)はかなり撮ってきました。

↓ボッス「聖アントニウスの誘惑の祭壇画」模写との説もあります。

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↓Jan Gossartホッサールト(通称マビュース)の「アダムとエヴァ」

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↓ その他のネーデルランドやフランドルの画家たち

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↓メムリンク「聖セバスティアヌスの殉教」(1470)67×68  いかにもメムリンクらしいと笑ってしまいました。恍惚のセバスティアヌの表情が甘く優しげ。(絵葉書)

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↓ピーテル・ブリューゲル(父)「反逆天使の墜落」(1562)117×162

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↓ピーテル・ブリューゲル(父)の「イカロスの墜落のある風景」(1556-58頃)73×112

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上記2点はここの至宝。ブリューゲル好きな方は必見でしょう。

↓クラナハのコーナー

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↓いつも奇妙かつ妖しい作品に驚かされるバルドゥングの「死と女」

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↓ヨルダーンスのコーナー

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さて、帰ろうと奥の階段室へ行きました。ふと何かが呼んでいるような気がして、階段を下りずに横を見ると・・・クリヴェッりがこんな目立たない階段室の隅にあったのです。またまた運命の出会い(笑)

↓カルロ・クリヴェッリ「玉座の聖母子」と「聖フランチェスコ」各180×65

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 なかなか個性的なコレクションの数々を観賞できました。さすがに疲れて近代美術館のほうへは、足が向かず、いったんホテルに戻り休憩。5月の夕方はまだ明るいので、短時間のバスツアーでブリュッセルの観光をしました。

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 グランプラスでバスを降り、食べ物横丁でムール貝のクリーム煮に挑戦したのですが、お鍋ごとに出されたムール貝は多すぎて半分残してしまいました。付け合せはフライドポテトだけ。栄養が偏る食事が続きます・・・。

 1泊の旅支度で結局5泊してしまった旅も、スーツケースがアントワープに届いてお終い。良く考えれば、列車移動が多かったので、軽い荷物で助かった面もありました。


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